銀座の路線価がついにバブル期超え!今後の不動産市況はどうなっていくのか?~今、専門家としてお客様にアドバイスすべきこと~

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先日、2017年の路線価が国税庁から発表されました。
 
地価の上昇・下落、そこからの影響、などに着目して、今年の路線価を見ていきたいと思います。
 

路線価とは?

そもそも路線価とはなんでしょうか?
 
路線価とは、国税庁により全国の道路ごとに付けられた、その道路に接する宅地の1平米当たりの価格のことをいいます。
路線価が付されていない道路もありますが、この場合も評価はゼロではなく、近くの路線価に一定の調整を加えて算出することになっています。
 
1年毎に変更され、その年に相続や贈与で土地を取得した場合には、相続税や贈与税を計算する際の指標となることから、注目されています。
また、不動産の売買を行う際に、路線価や公示価でおおよその売買価格のイメージをつかむ場合もあり、税額計算以外にも使用される場面があります。
 

今年の動向は?

全体では、標準宅地の平均路線価は、前年比で+0.4%となり、2年連続で上昇となりました。
都道府県別にみると、上昇したのは13都道府県、横ばいは2県、下落は32県でした。
 

■都道府県別上昇変動率順位


 
今年、上昇率が一番だった宮城県仙台市では、商業施設・ホテルなどの大型施設の建設が進み、郊外部では大型物流施設の建設が活況で、大きく価格が上昇したと考えられます。
路線価が上昇した都道府県の多くは宮城県と同じように、大型物流施設の増加、外国人観光客の増加、などの影響が大きいのが特徴です。
 

32年連続トップの銀座、ついにバブル期を超える!

最も路線価が高かったのは、東京都中央区銀座5丁目の銀座中央通り(通称「鳩居堂前」)で、1平米当たり4,032万円(前年比+26.0%※上昇率でもトップ)です。
これまでの最高価格だった1992年のバブル期の3,650万円を更新し、32年連続で日本一となりました。
 
銀座中央通りの路線価も、3年連続で2ケタ上昇、2014年からはなんと7割も上昇しています。
ここまで高騰した最大の要因は、「GINZA SIX(ギンザシックス)」「GINZA PLACE(銀座プレイス)」「東急プラザ銀座」等の大型商業施設の誕生が影響していると思われます。
 

 
 

■都道府県庁所在地の最高路線価順位


【出典】国税庁: 平成29年分の路線価等について
 

商業地

東京オリンピックに向けたホテル建設も急増しており、銀座では、森トラスト・朝日新聞社・三井不動産等のホテル建設が計画されています。
こうしたホテルの建設や再開発のラッシュに、相乗効果を狙った周辺の土地や商業ビルの売買も地価を押し上げている要因となっています。
 
東京以外の路線価が上昇している都市でも、中心部の商業地では、オフィスビル・マンションといった建設が活況です。
 

住宅地

住宅地の路線価は、実は全国的にバブル期の半値以下になっており、バブル期を超えた都心部の商業地と比較すると、温度差が感じられます。
 
人口流出の進む郊外の住宅地は、路線価も当然下落をたどっており、都市部への人口流入がこれまで以上に進むと、大きな社会的問題に発展しそうです。
割安になった住宅地を求めて、都市部から移住する人も増えてはきているそうですが、都市部へ流れる人の10%以下との統計も出ており、先行きは暗いままです。
 

路線価からみた今後の不動産の動向は?

東京オリンピックに向けた開発が続くうちは路線価の上昇が続くと見る意見が多い一方、現在の上昇の要因はオリンピックによる効果は薄く、訪日外国人観光客による影響が大きいので今後も上昇が続くと見ている専門家もいます。
 
(備考)
日本政府観光局が発表した訪日外国人観光客数(2,400万人)・訪日外国人旅行消費額(3兆7,476億円)は過去最高を記録しており、今後も上昇することが予想されています。


また都心部の路線価の上昇には、金融機関による不動産融資が非常に積極的に行われていることも一因として挙げられます。
 
しかし、住宅ローン金利や、不動産ローン金利が年率で1%を切り、賃貸アパートへの融資残高がバブル期を超えたと騒がれている中で、今後の日銀の対応には注意が必要です。
というのも、不動産融資が出なくなると、マーケットから買手がいなくなるため、一気に不動産市況が冷え込む可能性があるからです。
 
ここ最近、私たちと取引のある不動産業者からも、「金融機関の不動産融資へ対する姿勢が徐々に厳しくなってきている」といった話をちらほら耳にするようになりました。
もし都市部に所有する不動産の処分や売却を検討しているようであれば、今が高値で売れるラストチャンスなのかもしれません。
 

【遺産相続コンシェルジュからのアドバイス】


路線価の上昇は、土地の資産価値の上昇を意味していますが、逆に、相続や贈与をする際の税額の上昇も意味しています。
平成27年の相続税法の大改正、広大地評価の廃止、路線価の上昇など、資産家の方にとっては相続税・贈与税がどんどん厳しい状況となってきています。
ここ数年の税制改正や路線価の上昇を加味すると、数年前に計算した相続税シミュレーションは、今、計算し直すと全然違ったものになっている可能性があります。
今回の路線価のニュースをきっかけに、現時点における相続税シミュレーションの提案をするなど、改めてお客様の相続税問題に向き合ってみてもよいのではないでしょうか。(記:中田千太郎)
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