誰も教えてくれない!底地管理改善の秘訣

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ご相談内容

底地に対する地主さんの共通の悩み

地主さんの不動産コンサルティングをしていると、底地に対するこんな相談がよくある。

 
・昔の地代のまま、値上げが出来ずに今日まできた。なんだか地代が安い気がする。
・土地賃貸借契約書が手元にないけれど大丈夫か?
・そろそろ更新時期が近いけど更新料をいくらで請求すればいいかわからない。
 

こうした場合、まず私が提案することは、契約の内容を一覧表にして整理することだ。土地賃貸借契約書と謄本、固定資産税課税明細書を照らし合わせながら、底地全体の契約内容が一目でわかる1枚の表を作る。そうすることで、底地全体のどこに問題があるのか、地代は本当に適正かどうかなど、底地に対する問題点の共通認識ができるのである。

どこに問題点があるのかさえわかってしまえば、あとはその問題点を解決する方法を一緒になって考えるだけだ。
実際に私が行った底地の管理改善事例をご紹介しよう。

まずは地代が適正かどうか

Yさんは杉並区で底地を16区画所有している地主さん。底地をこれからも持ち続けていきたいが、地代の改訂を今まで一度もしたことがないとのこと。周辺の地主さんと比較して地代が安いかもしれないという思いもあったようなので、まずは適正な地代がいくらなのかを把握するために底地契約内容の一覧表を作成させてもらった。
 

地代の固定資産税に対する倍率を計算してみると、底地全体で平均して固定資産税額の約2.5倍だった。都内の地代の一般的な相場は固定資産税額の3~4倍とされているケースが多い。そこで現状、固定資産税額の3倍以下になっている底地に対する地代をまずは3倍までに引き上げることを提案した。

なんと年間地代が約95万円もアップ!

地代を上げる方法は至ってシンプルだ。Yさんのお手紙と一緒に、地代改訂の通知を送るだけである。もちろん地代改訂の根拠となる資料が必要となるので、その資料を含めて私が借地人に送るための資料一式を作成した。あとはYさんが、その資料一式をポストに投函して、同封した地代改訂の回答書の返信を待つだけ。特に大きな手間は何もかからない。地代改訂通知を送ってから1か月以内で、回答書が全て返ってきた。結果はなんと全員が地代の改訂を承諾。何名かの借地人から、Yさんに直接問い合わせもあったようだが、Yさんは私の作った資料を手に「今回はお送りした資料に記載のルールに従って地代を全員平等に改訂するので、特例は設けません。」と一言。するとそれ以上、話をしてくる借地人は誰もいなかった。

「高橋さんの作ってくれた資料があるだけで、専門的な説明をする必要も一切なくて済んだよ。もしも何かあったとしても、高橋さんが後ろにいてくれると思うだけで、とても心強かったね。」とYさん。こうしてただ通知を送っただけで、底地全16区画で月額地代が79,035円アップ。(1区画あたり月額4,939円の地代アップ)年間にすると、なんと約95万円(月額79,035円アップ×12か月)も地代収入が増えたのだった。

実は地代値上げ以外にも、もっと大きな成功が!

 
なんと年間地代が約95万円もアップ!

地代改訂通知一式と同封したのが、借地に対するアンケートだった。実はこのアンケートには、こんな項目が設けてあるのだ。
 

◆下記の中で当てはまる項目があれば、チェックを付けてください。
□借地契約を今のままずっと続けていきたい。
□もし底地を売ってもらえる機会があるのであれば、今すぐにでも底地を購入したい。
□もし借地を買ってもらえる機会があるのであれば、今すぐにでも借地を売却したい。
□今すぐではないが、将来的(    年後ぐらい)には底地を購入したい。
□今すぐではないが、将来的(    年後ぐらい)には借地を売却したい。

 
そう、このアンケートによって、借地人が借地の将来についてどう考えているのかがはっきりとわかるのである。今後どこが売却できる可能性のある底地なのかを把握できることは、現金化が難しい底地の将来の対策を考える上ではとても大きなポイントとなる。
 

このアンケートの結果、2名の借地人から今すぐに底地を購入したいという意向があることもわかった。これにより短期間で、2区画の底地を現金化し、底地よりも収益性が高い資産に組み換えることにも成功した。(もちろんその手続きも全てお手伝いした。)
 

こうして今回の地代値上げは成功を得られたのだが、実はYさん一家にとってもっと大きな成功があった。

地代が安い割には相続税評価が高い、すぐに換金ができない、更新料の件でトラブルになったことがある…など将来底地を引き継ぐことになる子供世代に話を聞くと、本当は底地を引き継ぎたくないといった話もよく聞く。

Yさんも底地を息子が引き継ぎたいのかどうかはすごく気になっていた。
 

ところが今まで息子と底地を含めた不動産全体の管理や将来の相続については一度も話をしたことがない。そろそろ話をしなくてはと思いながらも、なかなかその機会がないというのも悩みの一つだったようだ。
 

Yさんは今回の地代値上げの実行をきっかけとし、プロサーチがYさんと息子さんとの間を取り持つことで今後の底地の管理について息子と話し合いの場ができた。そしてその結果、底地だけでなく今後は親子で不動産全てを一緒に管理していくことになったのだ。
 

今後は一緒に管理をしながら、少しずつ不動産の管理を息子に移行していく考えがあるそうだ。元気なうちに、自分の財産を自分の意志で息子に託せること、これが最高の相続対策なのかもしれない。

 

遺産相続コンシェルジュからのアドバイス


底地管理の一番のポイントはまず現状の契約内容をしっかりと把握することです。それぞれの底地に対する地代と固定資産税額を一覧にすることで、適正な地代が取れているかどうかがすぐに明確になります。また各底地の土地賃貸借契約書の内容を一目で見られる表にすることで、更新時期が近い底地に気が付いたり、契約面積と現状面積が大きく異なる底地を発見できたりするなど、底地の課題が目に見えてくることもよくあります。現状の内容を把握したら、地代改訂などの具体的なアクションを起こすことも大事です。その時には底地・借地に詳しい専門家からサポートを受けることで、より行動が具体的になり、安心して話を進めることができます。ちなみにプロサーチでは底地・借地のコンサルティング実績も多数あります。底地でのご相談がありましたらぜひお気軽にお声かけください。(記:髙橋大樹)

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