相続対策に使える小口化不動産とは?5つのメリットと留意点をお伝えします。

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相続対策に使える小口化不動産とは?5つのメリットと留意点をお伝えします。写真
2020.7.14

 
皆さん、相続対策と言ったらまずはどのようなことを思い浮かべますか?
 
生命保険などの対策もよく見かけますが、資産の大半を占める不動産を活用した対策を検討する方も多いと思います。
 
 
今回の記事のポイントは下記のとおりです。
 

・相続対策や投資商品の一つとして密かに人気が出ている小口化不動産商品とは何か。
・税理士も興味を持った不動産と相続の5大メリット。
・500万円の区分マンションは駅から遠いし古い。小口化不動産は駅近で新しい。
・誰でも簡単に楽に少額から不動産投資できるが、留意点もある。

 
 

今注目の小口化不動産とは?

不動産の小口化商品(以下、「小口化不動産」と言います)とは、簡単に言うと、ある特定の不動産を小口化(例えば、不動産価格1億円の物件を1口100万円で100口販売)したものを口数単位で購入し、不動産から得られる収益を口数に応じて得られる商品のことを言います。 
現物不動産を直接所有するのではなく、口数に応じた割合で所有することになります。
 

 
「それって不動産投資信託(J-REIT)と同じなのでは?」と思う方もいると思います。
しかし、J-REITとは大きな違いが2つあります。
 
1.実質的に不動産の持ち分を所有すること
2.現物不動産と相続税評価、課税方法(建物の減価償却も取れる)が同じになること
 


 
つまり、J-REITのように少額から投資でき、不動産収入を得ながら、相続税評価額の引き下げ(貸家評価、貸家建付地評価などの評価減)ができ、相続税の節税効果が見込めるものです。
 
 

小口化不動産の商品の5大メリット

 
メリット1:相続税評価額の引き下げ(節税)
 
購入価格より相続税評価額が安くなります。例えば、購入価格1,000万円とすると、相続税評価額は300万円程度になります。
※他、不動産の貸付事業用宅地としての小規模宅地の特例の評価減を適用できます。
 

 
メリット2:遺産分割がしやすい
 
口数に応じて分割できるため、不動産だからと共有せずそれぞれ単独所有できます。
子が二人いる場合、現物不動産を2分の1ずつ相続した場合には共有不動産となり、それ以降、不動産の管理・処分を行うためには共有者の協力がないと円滑に進めることはできません。 

小口化不動産であれば、例えば100口所有していれば、それぞれ50口ずつ相続することも、70口、30口と口数を変えて相続することも可能です。
 

 
メリット3:生前贈与の場合にも節税効果あり
 
時価を不動産の相続税評価額とみなして贈与できるため、次世代への贈与がしやすくなります。 
※メリット1参照
※実行する場合には必ず事前に税理士の専門家へ相談してください。
 
当社主催の専門家向けセミナーに参加された税理士曰く、商品の口数で簡単に低い価格で贈与できるというのはすごいね!と大変興味を持っていました。
  
メリット4:管理の手間が掛からない
 
テナントや管理会社の選別、コスト管理や修繕など、わずらわしい賃貸管理や運営はプロ(事業者)に任せるので手間がかかりません。
  
メリット5:少額で都心一等地の不動産に投資できる
 
現在の小口化不動産の多くは、銀座や赤坂、渋谷、恵比寿等の一等地です。稼働率が安定していて、賃料の下落リスクの少ない都心部の物件なので安心して投資することができます。最近では、京都や福岡などの都市でも増えてきました。
 
 
この他にも、登記費用不要、不動産取得税も掛からないスキームがあったり、資金が必要
な場合、口数に応じて必要な分だけ売却できるなど資金を確保しやすい側面もあります
(現物の不動産のように全部売る必要はない)。
 
 

小口化不動産の留意点


こう見ると、現物の不動産よりも購入しやすいうえに手間のかからず相続対策にもなる商品と言えますが、検討の際に留意して頂きたいことがいくつかあります。
 
 
留意点1:まだ投資商品が少ない
 
各種法が厳しく、また一等地の物件確保の難易度等により提供に時間を要すため、現在、小口化不動産の商品自体の募集が少ないです。
募集期間が設定されているため、投資したいときに投資できないことがあります。
 
しかし、最近では事業者の意識が高くなってきているため、小口化不動産商品は今後増えてくることが予想されます。
 
 
留意点2:マーケットが限定されており換金流動性が低い
 
インターネット媒体(レインズ等)への登録ができないため、幅広く購入者を募集しにくく、流動性が現物不動産よりも低くなりやすい一面があります。 
※売却する際には、(1)自ら購入者を見つける、(2)事業者に独自のネットワークで購入者を見つけてもらう、(3)事業者へ売却、となることが一般的です。
 
 
留意点3:実質利回りが低い
 
現物の不動産投資ではかからない費用、例えば組合の理事長報酬やアセットマネージメントフィー等が発生するため、その分、実質利回りが低くなります。概ね2~3%台が多いようです。
ただ、一等地にある不動産の利回りと考えた時、この利回りが低いと言い切れないでしょう。
 
 
不動産小口化の商品に関し、留意点も当然ありますが、それ以上に不動産投資のしやすさや相続対策の視点から見ると、十分に検討余地のある商品であると言えるのではないでしょうか。実際に弊社のお客様でもこの商品に興味を持ち、検討される方が増えてきました。
  

弊社がご提案したお客様事例

『母88歳の生活資金の捻出も考えつつ相続対策を考えたい。姉と私の姉妹2人なので遺産で揉めたくない。出来る限り節税もしたい。区分マンション投資はどうか?』というお客様。
不動産投資をしたことはないそうです。
  

区分マンションを購入した場合のメリット

・区分マンションを2戸、4戸など分けやすく購入すれば分割で揉めにくい
・比較的安価から購入することができる
 

区分マンションを購入した場合のデメリット

・投資額が一人1,000万円で都内物件だったため、駅遠/築古などに限定され、設備改修費増、競合過多による空室や賃料下落等のリスクが懸念される
・入居者からの苦情対応、滞納時の督促などの管理手間が生じる
 
不動産相続税対策といえば、区分マンション投資を思い付く方が多いと思います。購入後の対応や目利きなどさえしっかりしていれば、良い対策の一つと思います。
 
今回は、不動産投資に不慣れなご姉妹でしたので、メリットや留意点をお伝えしたところ、「それはちょっと…家事などをしながらだと難しい」とのことでした。
 

ご面談の結果

ご姉妹に「管理の手間なく、手持ち資金で駅近の都心物件に興味はありますか?」と伺いました。すると、もっと詳しく聞かせて欲しいと興味を持って頂いたので、前述した小口化不動産のメリットなどお伝えしました。そのあと、いくつか不動産情報をご提示し、その結果、それぞれ1,000万円ずつ(500万円×2口)合計2,000万円分の小口化不動産を購入されました。  

購入の決め手

・都心の物件で、上場している不動産会社がすべて管理してくれる安心感があること
・家賃保証型の商品だったため、余ほどのことがない限り数年は同等賃料を得られること
・相続税などの節税効果が大きかったこと(下図は簡易計算)
 

 
時価
評価
小口化不動産
1,000万円
300万円

 
お母様やご姉妹も、「こんな対策商品があったのですね!私たちの希望にぴったりです。ありがとう!」と、とても驚いていました。商品はあくまで手段の一つでしかありません。ご姉妹のニーズに応えられたことが何より一番ですね。
 
なお、親の認知症など意思判断能力に衰えなど不安がある方は、家族信託を活用することもできますのでご相談ください。
 
家族信託については、下記の記事で詳しく解説していますので参照してみてください。
▼家族信託とは?▼

家族信託とは?


 
 

まとめ


いかがでしたか?小口化不動産を売り込みたい訳ではありませんが、手段の一つとして情報を知っておくことは良いと思います。
 
小口化不動産を検討した人の一例です。あなたは該当しますか?
 
□相続対策をしたいけど、不慣れな不動産投資には少し抵抗がある。
□相続対策をしながら、次世代に維持管理の手間等の負担が無いものを残したい。
□次世代に早めに資産を承継(贈与)していきたい。
□不動産投資をしたいが時間と手間を掛けたくない。
□限られた予算でも、場所が良い不動産に分散投資したい。
 
実際、事業者にお客様についてヒアリングしたところ、購入者の7~8割くらいは既に小口化不動産の購入者(リピーター)であるようです。どうやら一度買うとその良さがよく分かるとのことなのでしょう。商品によっては、募集口数を上回り、抽選になるものも出てきています。中には、募集口数に対して1.5倍の応募があった商品もあるそうです。ですので、今は供給が足りていない状況と言えるでしょう。
 
もし、不動産で相続対策や投資をお考えの方は、この小口化不動産を知ることで相続対策や投資の幅が広がるのではないでしょうか。ただし、本当に購入してよいのかなどについては、法務・税務の他、資産の現状把握、納税財源、遺産分割まで視野にいれた対策が必要です。ご相談の際は、小口化不動産に詳しいだけではなく、法務、税務、不動産など、トータルで相談できる専門家に相談しながら対策をとっていってくださいね。
 

 

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