家族信託で不動産を託されたお客様のために、専門家がすべき信託組成後のフォローとは?

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2021.8.31

 
最近では聞くことの多くなった家族信託
専門士業の方々、生命保険、FP等専門家や銀行、証券会社でも家族信託サービスを展開する企業を見かけるようになりました。
 
親(委託者)から財産を託された子(受託者)の多くは、自宅やアパートなどの不動産の管理や経営自体が初めてという方ばかりです。
そのため、家族信託を組成するとき、子が不動産の現状を正確に把握しているということは稀です。
 
そして専門家も、家族信託を組成することを目的としているから気にもかけていない、不動産は専門外だからとアドバイスできていないということが多く起きています。
 
今回は、不動産を家族信託したあとの”親から子へ託す実務上の手続き“についてお伝えいたします。
 
本記事のポイントはこちら。

・家族信託後にスムーズに『親の財産の管理や処分』を行えるお客様は少ない。専門家は実務上の財産管理移行の手続きをサポートすることが大切
 
・不動産の名義変更は信託登記だけではない。関係各所にどのような内容の連絡をする必要があるかを具体的にお客様に伝える
 
・家族信託はあくまでも手段のひとつであり、ゴールではない。信託組成後のアフターフォローが重要である

 
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 信託スタート時のサポート

サポート
 
家族信託を組成する目的の一つは、親が認知症等で意思判断能力を喪失しても、子の判断で“親の財産の管理や処分”ができるようにしておくということでしょう。
 
家族信託契約をすればその目的は達成できていますが、“実務上の手続き”まで丁寧にサポートしている家族信託の専門家は少ないように思います。
家族信託契約締結と実務上の手続きまでをセットで考えないと、本当の意味で“親の財産の管理や処分”を子がスムーズに行えるとは言えないのではないでしょうか。
 
事例で見ていきたいと思います。
 
 

 事例:不動産オーナーの実務上の手続き

実務
 

■家族構成
父:85歳
子:長男Aさん62歳、長女Bさん60歳
※母は数年前に他界
財産:現預金3,000万円、父の借地権の自宅(地主から土地を借りている)、アパート2棟

 

■相談者:長男Aさん
最近、父から、“財産のことはお前たち二人に任せる”と言われました。
そして、不動産の相続対策と家族信託もあわせて検討したいと顧問の税理士さんに相談したら、プロサーチさんの名前が出たのでご紹介いただきました。

 
Aさんからお話を伺うと、どうやらAさんは不動産の所在を固定資産税明細で知っている程度で、アパートを実際に見たこともなく、不動産については何も分からないご様子でした。
 
弊社からの提案で、まずはお父様の資産の現状把握を行うことにしました。
・相続税評価額、相続税額(税理士と協業)
・不動産の調査、問題点とその解決方法
・遺産分割や納税資金等の相続対策立案 など

 
その他、家族信託も組成を進めていくことで、ご家族全員が同意されました。
 
 
しかし、Aさんはいくつかのご不安を抱えているご様子です。

【家族信託をする上でのAさんの心配事】
 
・受託者としてまず何をすればいいのか分からない
・アパートの管理会社とどのように関わればいいのか分からない
・家族信託の相談を継続してお願いできるのか?

 
家族信託契約を締結したからといって、自動的に関係各所へ連絡がいくことはありません。
Aさんは“誰にどのような連絡をするのか”さえ判断がつきませんから、専門家がサポートしない限りいつまで経っても受託者として実働できません。
 
 

 不動産を家族信託したらまず行うこと

チェックリスト
 
自宅であれば、電気ガス水道などの会社へ名義変更の手続きを行います。
アパートや借地権は、賃借人や地主など第三者が関与するため、他にもやることがあります。
 

 ■アパート

賃借人、管理会社、ライフライン、ネット回線会社など
①所有者及び貸主の変更通知
②賃料等の振込先口座の変更
③連絡先の変更

※管理会社から、家族信託契約書の写しや、登記簿謄本(信託部分も)、Aさんの身分証明書などの情報提供を求められますので対応しましょう。
ただし、家族信託契約書は管理委託しているアパート以外の財産の情報部分は黒塗りすることをおすすめいたします。
 

 ■借地権の自宅(地主から土地を借りて家を建てている)

家族信託を組成する前に、地主へ家族信託をする旨の通知を必ず行ってください。
①土地賃借人の変更通知(家族信託)
②連絡先の変更

※アパートと同様の情報提供が必要でしょう。また合意書などを地主と取り交わす必要があります。
 

 ■その他

・毎月の収支の帳簿
・必要経費の支払い手続き(固定資産税、管理会社への管理料、修繕費や原状回復工事費等)
・信託計算書や確定申告手続き等

 
初めて不動産管理を行うAさんにとっては大変な作業です。
そこでプロサーチでは、Aさんの家族信託組成後の名義変更などの手続きをサポートすることにいたしました。
 

 

 
※弊社の『アパート安心パック』のパンフレットより抜粋。
 『アパート安心パック』の詳しい内容は下記バナーから。


 
 
プロサーチでは、Aさんに代わり以下の手続きを行いました。(一例です)

・管理会社や地主への連絡
・各種書面の内容チェック、必要に応じて作成
・アパートの管理状況やレントロール表などの作成
・毎年の家族会議での報告サポート(特にアパートの運営実態)

 
Aさん
『家族信託をしても、特に何もすることはないだろうと思っていました。こんなにもやることがあっただなんて…。面倒なことをお願いしてしまったけれど、とても助かりました。今後も管理会社とのやり取りに関する相談や、アパート経営のこと、父の相続対策のことをお願いします』
 
 

 家族信託はアフターフォローが大事

フォロー
 
これまでもメルマガで何度もお伝えしてまいりました通り、家族信託はあくまでも手段であり、ゴールではありません。
家族信託を組成した後も、お客様と長くお付き合いをさせていただくことになります。
不動産のことは分からないからと連絡もせず、放置してはいけません。
 
家族信託と不動産に詳しい不動産会社と連携し、そして、税務や法務の各専門家もチームとなりサポートすることが重要です。
 
よく家族信託セミナーでもお伝えいたしますが、家族信託は財産凍結対策のためだけでなく、親と子の財産トレーニング(相続事業承継)にこそ最大の効果を発揮します。
このように家族信託組成をゴールにせず、継続的にお客様のアフターフォローをしていきましょう。
 
プロサーチでは、専門家の方からも不動産の家族信託の相談を承っております。
事前の不動産調査、信託組成後のフォローなど幅広く対応いたしますので、お気軽にお問い合わせください。
 
 

 遺産相続コンシェルジュより

 
本記事のポイントはこちら。

・家族信託後にスムーズに『親の財産の管理や処分』を行えるお客様は少ない。専門家は実務上の財産管理移行の手続きをサポートすることが大切
 
・不動産の名義変更は信託登記だけではない。関係各所にどのような内容の連絡をする必要があるかを具体的にお客様に伝える
 
・家族信託はあくまでも手段のひとつであり、ゴールではない。信託組成後のアフターフォローが重要である

 


家族信託は専門家の間では浸透しつつありますが、一般の方はまだご存じない方も多くいらっしゃいます。
それが、家族信託組成後に受託者は一体何をすればいいの?ということになると尚更です。
 
家族信託は組成してからが肝心、スタートです。
相続を扱う専門家の皆様もこのことを念頭に、お客様へ情報をご提供いただければと思います。(記:山内綾子)

 

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